眠らないことが美徳とされた時代があった。けれど、長く働き続けたいと願うほど、眠りは避けて通れない主題になる。
徹夜が美徳だった時代を超えて、私が学んだこと
夜を削ることが努力の証だった時代を経て、眠りの価値に気づいた一人のビジネスパーソンの記録。
20 代の頃、彼は徹夜を誇りにしていた。深夜のオフィスに残るメンバーたちと小さな連帯感を分かち合い、朝になっても仕事を続けることが、自分の頑張りの証だと信じていた。
身体が先に教えてくれた
30 代に入った頃から、徹夜の代償は重くなった。翌日の集中力が落ちるだけでなく、その後数日にわたって判断力が鈍る。風邪も引きやすくなる。身体が先に「もう続かない」と教えてくれた。
眠りを守る発想への転換
そこから彼は、眠りを設計の対象に変えた。何時に床に就くかをカレンダーに記入し、夕方以降のカフェインを控え、寝具を新調した。最初は違和感があったが、3 ヶ月もすると、明らかに翌日のパフォーマンスが安定するようになった。
徹夜は短期的な勝利を生むかもしれないが、長期的なキャリアを削る。
チームへの還元
個人の習慣を変えただけでなく、彼は自分のチームにも「夜を返す」文化を広げていった。深夜のメッセージを控え、明日の朝に回せるものは朝に回す。生産性は落ちるどころか、上がっていった。
新しい時代のリーダー像
長時間働くことが評価軸だった時代は終わりつつある。これからのリーダーに求められるのは、自分とチームの眠りを守る設計力である。
夜を返した先にあるもの
眠りを取り戻したとき、人は仕事だけでなく、自分の生活そのものを取り戻す。徹夜の美徳から脱却することは、人生の幅を取り戻すことでもある。